先月末に2週間のインド研修から戻り、いきなりの寒波。
外の寒気はインドボケの頭が冴え渡るような感覚さえ覚えました。
温暖な南カリフォルニアに10年以上居たとはいえ、その前の生活は、極寒のニューヨーク北部、もしくは冷凍庫の方が暖かいウィスコンシン州など好んで寒冷地を選んでいました。 今は身体が完全にカリフォ ルニアボケですね。
直面する寒さと戦い、ようやくインド研修の何とやらをブログでご紹介。
インドは丁度20年程前にバックパックで友人と観光に訪れて以来、2回目です。
まさかヨガ研修でこんな年になってから再渡印できるとは夢にも思いませんでした。
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ほぼ20年前のタジマハール |
500時間トレーニングの一貫でしたので、以前のように自由気ままに観光やら宿泊先やらを決め
ることはできません。
アメリカ側からの参加者との合流に空港で待つこと10時間近く。
それでも20年前の空港とは大違いで、シャワーも浴びられ仮眠もとれ、ネットもできるラウンジなど
もありインドも変わったものです。 以前はスパイスの匂いで満ちた薄汚い暗い空港で、怪しいイン
ド人に取り囲まれたものでしたが、、、。
そして前回の旅行とは打って代わり、初日デリーで連れて行かれたホテルは驚くような高級ホテルでした。 ベジタリアンバフェを自慢としているWIFIも可能な近代的ホテル。 そこのベジバフェは本当に素晴らしかった!!!! 初めて会う参加者との交流に、遠慮して食事の写真を一切撮らなかったのが悔やまれるほどです。
翌日アグラへのタジマハール観光が含まれていました。 このトレーニング初の試みだそうです。
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20年ぶり |
しかしながら到着した日時が日曜のお昼どき。 入園するのもタジ内への拝観もアリのような行列。
以前訪れたときは、早朝で人もまばらなタジマハールを堪能し、悠久な時の流れに思いを馳せたものでしたが、今回は写真を撮るのが精一杯。 拝観もままならず、団体行動の悲しさをたっぷり味わいました。 何せこの時点での参加者が26人。 時間との戦いにガイドさんも大変なようでした。
翌日、本来の目的地である北インド、ヨガの聖地であるリシケシへ。
ヨガを深く学ぶ方なら耳にしたことのある地でしょう。 わたしもヨガで一度は訪れてみたい、とかねてから思っておりましたが、家族持ち、ましてや子育て中の身ではあまりにも遠い地でありました。 それがアメリカでトレーニングを続けてきた団体の研修という形で(言い訳?)この地を踏むことができたのは幸いでした。
リシケシ上流 |
しかもここから数日間、リシケシアシュラム滞在です。 これは予想外。 この試みもインドトレーニングが始まって以来の試みだそうで、アシュラムにスティできるとわかったときは小躍り致しました。
多くの外人トレーニーを宿泊させてくれたのは、パルマス・ニケタン・アシュラム Parmarth Niketan Ashram。 毎日夕方には、プジャと呼ばれる火のセレモニーを行い、毎年3月にはインターナショナルヨガフェスティバルを催し、全世界から著名なヨガの先生を招聘しています。
後に地元のインド人ヨギーと知り合い、いろいろリシケシのヨガ事情を明かしてくれたのですが、ここのアシュラムはかなり商業的であるといったことを教えてくれました。 外人トレーニーを数日滞在させてくれるだけあります。
入り口 |
アシュラムのお部屋 |
ヨガホール |
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アシュラム内 |
アシュラムごはん |
アシュラムでの食事風景 |
こちらでは朝6時からゆるめのハタヨガ、7時すぎから瞑想、そして食事。 昼に街散策の自由時間が与えられ、夕方アシュラムに戻りヨガ、そして夕方、アシュラム目の前のガンジス川ほとりで行われる、Havanと呼ばれる火の炊きあげ、日々の祈りと感謝を歌を交えて捧げる儀式に参加しました。
夕暮れ・儀式前 |
お炊きあげが始まります |
こちらのスワミジ |
短い期間でしたが、アシュラム滞在良かったですね。 日中の自由時間には他のアシュラムも探索。
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Srived Niketan Ashram |
シバナンダアシュラム |
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シバナンダ病院、奥にヨガホールが見えます。 |
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こちらの治療はドネーション制です。 |
ビートルズが60年代に滞在したマハリシアシュラム。 |
ひととおりリシケシを堪能した後に、参加団体お抱えのリシケシを更に北部のリトリートセンターへ移動しました。
ここで本格的なトレーニングが行われたのですが、なかなか濃い日々でした。
どんなトレーニングか事前に一切告げられておらず、その日のスケジュールは朝告げられるという、まさに先を考えず目の前にあることをこなしなさい、といわんばかりの日々でありました。
早朝瞑想の後の、ヨガ実技。 なんとこちらは、わたしが今まで一番敬遠していたクンダリーニ系でした。
ヨガの真髄です。
センター内ヨガルーム |
バンダを意識し、チャクラを解放させるためのいろんな動きが取り入れられます。 踊りあり、大声だしあり、ひたすら身体を揺らし続け、時には吠えさせられ、、、、、、。 大丈夫か? と思わされることも多々ありましたが、リシケシ出身でほら穴でも修行をこなしてきたインド人先生直伝の迫力あるトレーニングは凄まじいものでした。
こちらの先生、インド人ながらカリフォルニア近辺を行き来し、欧米人向け用にとトレーニングを開発したらしく、危なげなクンダリーニ覚醒トレーニングの中にも、アメリカ的なヨガ要素をふんだんに取り入れ、音楽の選択ですら素晴らしく、それはそれは今までで経験したことのない興味深いトレーニングでした。
リトリートセンターはリシケシだけでなく、カリフォルニア、マリブでもチャリティー形式で年輩の方対象に立ち上げているようで、そして彼のトレーニングはアメリカに於いても人気を博しつつあるそうです。
遅かれ早かれ、彼がその道で有名になるのは間違いないですね。 ルックス良く、冗談のセンスにも溢れ、会話のふしぶしに真実と思われる語りが入るのには人々を充分に引き寄せる力がありました。
彼の発言の中に、今の時代には、「ヨガセレブ」が存在する。 と、おかしさをこらえきれない様子が印象的でした。 そしてあまりにも間違ったヨガ関連の情報が本となり欧米で出版されていることに驚きを隠せないようでした。
こちらのリトリートセンターでは始終、缶詰にされていた訳ではなく、ヒマラヤふもとでのトレッキングあり、ヨガ行者が瞑想をしたという洞窟内での瞑想あり、散策あり、と充実した時間を過ごすことができました。
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ヒマールトレック |
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瞑想洞窟そば・ガンジスで泳ぐなとあります。 |
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Vashista Guha 瞑想洞窟入口 |
洞窟での瞑想に参加したあとは、皆思い思いの時をガンジスで過ごしました。 (写真撮影が主だったような気もしますが。)
あっという間の日々でした。
実際はもっといます。 居合わせたメンバーでの撮影。 |
卓越した先生、アナンダと。 |
帰国はそれぞれ帰りのフライトが違うため、いくつかのグループに分かれました。
わたしは、リシケシにて皆と別れ、少しだけ一人の時間を持ちました。
そこで、初アーユルヴェーダ体験。 本場アーユルヴェーダ医師に脈診を行ってもらい、自分のドーシャ(身体のタイプ)を教えていただきました。
そこで言われたのは、メインがピッタ(火)で、サブがヴァータ(風・水)とのこと。
以前からそう感じていたので、やっぱりそうかと確認したのと同時にお体点検していただきましたが特に特記事項なしだったので、日常の体のメインテナンスにと、アーユルヴェーダサプリと、ホルモンバランスを整えるというサプリを処方していただきました。 (というか無理矢理購入な感じでしたが。)
そして初のパンチャカルマ(?) ホリスティック的なトリートメント体験。
ギーとハーブととりまぜたと思われるオイルで体中のマッサージをしていただき、シロダーラという額のチャクラに向けオイルを20分近くタラーリタラーリと垂らされるお体癒しのトリートメントを施していただきました。
ここに寝かされツボからオイルが眉間に落ちてきました。 |
油だらけになったあとは、如何にもインド的なスチームバス体験。 約90分コースでした。
時間があったら、一週間コースなどあり、臓器洗浄やら腸洗浄なども行ってくださるそうです。 (ちょっと怖いですが。)
そして一人になったのをいいことに街の占星術の方にもたっぷり時間をかけて星回りやら運気やらをインド人のおじさんに見ていただきました。 占星術によると、誕生日と生まれた時間の惑星の配置によって得られるエネルギーが変わってくるそうです。
こちらも初めての体験でしたが、14-5ページに渡り、詳細をプリントアウトしてくれたのには驚きました。 占いさんに見ていただくというのはこれまでにしたことがなく、自分の未来は今の自分の行いが作り上げると信じているので、興味なかったのですが、星回りを知っておくというのは人生の動向を決めるきっかけにもなるようですね。 そして、わたしのヨガ道は天性のものであり、これからの運勢、上がってくれるそうで、おじさんにビジネスパートナーにならないかと、話を持ちかけられました。 (^^;)
本場インドの占星術はメールでも対応してくださるそうなので、興味のある方はご連絡ください。 (英語のみの表記になります。 詳細はメールにて。)
そしてこのおじさんに薦められたのが、クンダリーニ技法を取り入れたヨガセラピーを人々に施していくことが向いていると、考えてもいなかったアドバイスを受けてしまいました。
何せ避けまくっていたクンダリーニです。 まさにここリシケシで、クンダリーニ講習にどっぷり浸かっては来たが、「クンダリーニ=危険」の図式が頭にこびりついているわたしには考えられないと申したところ、頭頂のチャクラはいじるべきではなく、額までのチャクラを開ける分には、まったく問題なく、逆に神経系の病などには充分効果を発揮するということでした。
自分では間違いなく選択し得なかったであろうクンダリーニ講習に有無を言わさず参加させられ、そして自分で選んで受けた占星術のおじさんからはそのクンダリーニをこれから使え、と言われ。
頭が混乱したまま、おじさんの元を後にしました。
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牛の親子 |
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牛の糞をおダンゴにしてつぶしたものを乾燥しています。 |
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スパイス売りのおばさん |
至る所に猿の親子。 |
お一人さまディナー。 やっぱりカレーを選択。 |
今回の研修参加は人生最後のインドのつもりで臨んだつもりでした。
その後、地元のインド人のヨギーのお兄さんとも知り合いになり、いろいろと情報交換していくうちに、 とてもじゃないが最後のインドどころか始まりなんではないだろうかと思い始めてしまいました。
遠いインドと思っていたのに、現代技術のおかげで、インドはあまりにも近い。 中級階層のインド人であれば、普通に携帯電話を持ち、スマホを巧みに操り、メールアドレス交換は常識になっている。
実際、インド滞在中、繋がりにくくなることはしょっちゅうあったものの、リアルタイムで日本に居る家族と交流を持つことができました。 インドの山奥に修行に行ったはずの母からの頻繁な生活チェックメールにむすめたちもおののいていたようです。 (^^;)
今回の研修で4年近くに渡った500時間トレーニングの課程を終了し、一段落。
次はアーユルヴェーダに、 セラピー関係にでインドに渡ることは間違いないでしょう。
まだまだわたしのヨガ道は続きそうです。
<おまけの写真はタジマハールから。>