出会ったときの彼女のヨガ経験は、カレッジのクラスとジムだけでしたが、スタジオをいろいろと紹介し、近場のヨガスタジオのトライアルに挑戦してもらい、そしてさまざまな流派のヨガを経験してもらい、現在は自分に見合ったヨガの形を見いだし始めたという、ヨガジャーニー邁進(まいしん)中の生徒さんです。
今回は、今までのトライアルのファイナルバージョンでしょうか。
一緒に行った初日は少し早めに現地に着いたので、前回紹介したアヤシイベニスだけがベニスではないということで、ベニス内陸に位置する運河をまわってスタジオに行きました。
きれいでしょう? 湿地帯を干上がらせるためにいくつもの運河をイタリアのベニスに似せて作られたそうで、名前もずばりイタリアの真似のようです。 内陸は、ヴェネツィア風に仕上がっています。
海側とは大違いですね。
そして肝心のクラスですが、取らせてもらったクラスは、タイヨガ、バクティヨガのSaul david Raye。
ちょっと期待していたのですが、瞑想とキルタンが中心の、ちょっとわたしたちには合わないお方でした。
キルタンとは、さまざまな楽器を使い、神へ捧げる歌をサンスクリットで生徒全員が合唱して一体化、もしくは合一を目指していくものです。 音を通して繋がることを導くのです。
神よ、神よ、神よ、神よ、とインドのいろんな神さまの名まえをサンスクリットで呼び続け、簡単なフレーズの歌詞で意識を高揚させていき、全員の合唱で一体感を味わうことでワンネス(oneness)、ひとつであることを体験するのです。
何度かキルタンを経験したことがあるのですが、導く指導者の歌い声と楽器使いにより、気がつくと我を忘れて入り込み理屈ではなく心身が言霊に触れ、湧き上がる高揚感と感動を味わうことができます。
しかしながら今回のキルタンはクラス中に普通にクラスの一環 として行われ、心構えのなかったわたしたちはただただ違和感を感じてしまい、不思議な空間に身を置いてしまった、と意識が後退していくのがわかりました。
Tちゃんも同じであったようで、基本的に意味のわかっていないマントラ・チャントを外国語であるサンスクリットで唱えることに少なからず拒否反応を起こしてしまうわたしたちには、「異様だったね。」で終わってしまいました。
こちらはメインで使われていた楽器、ハーモニアンというそうです。 箱の中にアコーディオンが収まっている感じです。
わたしたちの発する言葉には、「言霊」があり、口に出して言った出来事は実現しえる強いパワーを秘めています。 マントラ・チャントはその最たるもので、日本でいえば、お坊さんが唱えるお経と同じです。 目に見えないものに対して特別なことばで語りかけているのです。 一歩間違えば、意味を取り違えたりしていれば、とても危険な行為にすらなってしまいます。
紙一重、神一重ですね。
普通のクラスで当たり前に合唱が行われる、というのは、やはりベニスという土地柄のせいなのでしょうか。
この日はTちゃんと一緒に参加したことで、意見を分かち合えたことに喜びを感じました。
クラスの後は、気を取り直し 準備の出来ている方には必ず紹介している、サンタモニカ北に位置するレイクシュラインへと赴きました。 (つづく)
(スタジオの祭壇です。歴代ヨガ行者でいっぱい)
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